ぴかぴのじみろぐ。

日々の記録。地味です。

信じる者の救われ方  

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ウチは車椅子ユーザーの次男がいるので、宗教関係からはよく声をかけられる状況にあります。なんと言っても見ただけでわかりますから、そらもういろいろと。

で、このところ、九州地方を中心に問題になっている手かざし系の宗教法人の脱税疑惑なんですけど、コレ、昔誘われました。で、大変驚かれると思うのですけど、実は…行ったことあるの!だって、近くにあったし、もしかして次男が少しでも立てるとか、せめて全身の力が抜けて、手足を上手に動かせるようになるんじゃないかとか、もしかして痙攣が治るかもとか思うじゃない!マジで真にうけちゃったんですよ。ちょうど身も心も一番キツイ時だったんですよ。
そんな心にするっと入り込むのがまた宗教の上手なところね。

初めは、1回3000円でパワーの治療を受けられるし、初診の場合はサービスで無料ということでした。その時は治療だから宗教じゃないって言ってましたよ。治療の成果はよくわからなかったのですが、まだ初めてだし、これから何度か治療していけば治ると言われましたよ。それに長崎大学の大学病院の医師の中にも、Oリング(この団体のパワー治療でやっていることのひとつで、指でOを作って次男の薬にかざすと、次男の体に最も適した薬になるそう)を患者さんに勧めているとかでした。大学病院の医師がやっていると聞くと期待する人もいるかと思いました。でも私はまさにその病院に入院していたので、そういうことをしている医師は見かけなかったな~と思いました。でも、頭から否定ができない…だって、もしかして…治るかも…治らなくても少しでもよくなるかも…って思うじゃない!!親だし。

でね、いろいろとお話してくれるんですが、なんでも「筋ジストロフィーで歩けなかった女性が、その先生の手かざしを受けたら歩いて帰った」って言われたの。ところがその頃「星野仙一物語」をTVで見たことがあった私は、小学生の頃から他の子よりも体が大きかった星野監督が、筋ジスのお友達をおんぶして学校へ連れて行った、で、本当は成人までしか生きられないと宣告されていたその子が成人を過ぎてもかなりの年月頑張って生きて、ご両親が「仙ちゃんのおかげです。ありがとう」って涙を流しているシーンを見て、一緒に泣いちゃってたものですから、筋ジスについては患者さんは男性がかなり多いということがチラっと頭の片隅にあって、しかも若干間違えて「筋ジスって男性しかかからない」と思っていたものだから、「???女性???」と思ったわけ。それで、ちょっと~何だかな~~と疑いの眼差し…。

でも決定打だったのが2回目に誘われて行った時でした。今回からは治療費の3000円を払わなきゃいけないんです。で、70万円払えば、先生からパワーをもらえる。そうすれば将来ずっと自分で次男を治療できるって話が出たわけです。そうすればお得よね。…しかし!私の場合、別な方向に安定のケチが炸裂しまして、3000円もあればか~な~り~美味しいもの食べれるじゃんか!!と思うと、支払ってしまった疑問ありな3000円の治療費がめちゃくちゃ勿体無く思えて、さっくり止めました。ええ、止めましたともさ!!その後も何人かの友達(皆障害児あり)から手かざしを進められたのですが、誰のお子さんも治っていないという時点でダメだと思いました。

その後、養護学校に入学してから知って驚いたのですけど、ほとんどの親がこのパワーを持っているんですよ。パワーの先生から貰ったって。70万円払ったの?と聞いたら、皆払っているの。70万円。

普通に暮らしていれば70万円という金額がいかほどのものか解ると思うのですが、ほとんどの家庭では簡単に右から左へ動かせる額じゃないと思う。それを賭けたのか…子どものために賭けたのか…。3000円をケチった自分が恥ずかしい半面、70万円を払った友達が切なかったです。あの時、養護学校の中でも一番親しかった元銀行員の友達が「アホかいな。70万あれば優良株に投資した方が儲かるわよ!」と言ってくれなかったら、本当に凹んだわ。(類は友を呼ぶとか言わないように!!)

しかし…自分の子育ての中で、子ども達には「迷信は信じてはいけない」と教えてあったのに可笑しなモンです。実際、ウチの子供達は本当に迷信に関してはクールに育っています。例えば受験の際に出願書類とか送るときに、私は縁起を担いで大安吉日を選んでいました。ご存知のように長男は大学を2浪してくれたんだけど、現役のときも1浪のときも、願書は大安に郵便局へ行きましたよ。でもダメだったのね。2浪の時に「明日郵便局へ行ってきてね~」と頼まれてカレンダーを見たら明日は仏滅だった…で「明後日が大安だから明後日行くわ」と言ったら、長男が「あほくさ~あえて仏滅に出そうぜ」と。勿論「夜爪を切ったら親の死に目に会えない」とか、笑って却下です。

親である私は縁起担ぎまくりの、迷信も信じまくりなのに…笑えますね~。確か次男の障害が確定した頃、長女と長男が、次男の障害を理由に何か言われたりされたりした時に(障害がうつるとかさ!)、そんなことあるもんか!それは差別する方が馬鹿!と蹴っ飛ばせるようにと思って怪しいことは信じるなと教えたんですよね。あとやはり宗教関係にはまらないようにということで。

こういう宗教や迷信を信じてしまうっていう人は、よく言えばとてもピュアなのでしょうけど、知識や経験が少ないとも思えます。私はケチっていう素地があったのですが、それでもあのときに大学病院に入院した経験がなかったら、「星野仙一物語」を見て筋ジスのちょこっとした知識がなかったら、「手かざしで次男が歩けるようになる」って信じたかもしれません。

で、その宗教法人(いつの間に宗教法人になってたんだか)をうまく使って脱税した団体は、国税局に入られて、逮捕者まで出て、一方のパワー治療の団体の方は被害者の会ができているので、そのうち裁判なのかな。今でもパワーを本気で信じているであろう、昔会った人たちや、今70万円というお金が返ってきたら、さぞかし助かるであろうと思われる養護学校の友達のことを考えると、せめて1度は信じた人たちのために、何とかしてあげて欲しいと思います。

因みに、現世の強欲と煩悩にまみれた汚れた魂の私は、先日からのアベノミクスのおかげでランチ代程度にささやかな利益が出たことに大喜びでいます。
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category: 走り続ける日(by車椅子)

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